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最終更新日:2023年12月11日
企画財務課企画調整係

相続登記が法律で義務化されます。

相続登記の申請が令和6年4月1日から義務化されることになりました。

背景

 不動産所有者が死亡してもその相続登記がされないことを原因として、登記簿を見ても所有者が判明せず、または判明しても連絡がつかない所有者不明明土地が増加しています。これにより、公共事業や災害復旧事業等が円滑に進まず、民間の土地取引が阻害されているほか、管理不全土地の増加、それに伴う近隣への悪影響が発生するなどの「所有者不明土地問題」が全国で起きています。この所有者不明土地の発生を予防するとともに、その利用をしやすくする観点から、令和3年4月21日に、「民法等の一部を改正する法律」及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」が成立、同月28日に交布されました。


不動産登記制度の見直し

相続登記の申請の義務化(令和6年4月1日施行)
 相続が発生してもそれに伴って相続登記がされない原因として、これまで相続登記の申請は任意とされており、かつ、その申請をしなくても相続人が不利益を被ることが少なかったこと、相続した土地の価値が乏しく、売却も困難であるような場合には、費用や手間を掛けてまで登記の申請をする意欲がわきにくいことが指摘されてきました。
 しかし、相続登記がされないと、登記簿の情報は古いままとなり、この状態が長年放置されることが所有者不明土地増加の一因となっていました。
 そこで、所有者不明土地の発生を予防するため、相続登記の申請が義務化されました。これにより、相続(遺言による場合も含む)によって不動産を取得した相続人は、相続により取得を知った日(※)から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととされました。
 また、遺産分割協議の成立により、不動産を取得した相続人は、遺産分割協議が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた登記の申請をしなければならないこととされました。
 なお正当な理由がないにも関わらず申請をしなかった場合には、10万円以下の過料が科されることがあります。
 ※ 「被相続人の死亡を知った日」ではなく、「その不動産を取得したことを知った日」です。


相続人申告登記(令和6年4月1日施行)
 不動産を取得している方が亡くなった場合、その相続人の間で遺産分割の話し合いがまとまるまでは、すべての相続人が法律で定められた持分(法定相続分)の割合で不動産を共有した状態になります。この共有状態を反映した相続登記を申請しようとする場合、法定相続人の範囲や法定相続分の割合を確定しなければならないため、すべての相続人を把握するための資料(戸籍謄本など)の収集が必要となります。
 そこで、より簡易に相続登記の申請義務を履行することができるようにする仕組みが新たに設けられました。登記簿上の所有者について相続が開始したこと、自らがその相続人であることを登記官に申し出ることで、相続登記の申請義務を履行することができます。この申出がされると、申出した相続人の氏名、住所等が登記されますが、持分の割合までは登記されないので、すべての相続人を把握するための資料(登記簿謄本など)は必要ありません(この場合、1人の相続人が相続人全員分をまとめて申出することもでき、自分が相続人であることが分かる戸籍謄本などを提出するだけで良いとされています)。


住所等の変更登記の申請の義務化(令和8年4月までに施行)
 登記簿上の所有者の氏名や住所が変更されてもその登記がされない原因として、これまで住所等の変更登記の申請は任意とされており、かつその申請をしなくても所有者自身が不利益を被ることが少なかったこと、転居等の度にその所有不動産について住所等の変更登記をするのは負担であることが指摘されてきました。
 そこで、相続登記の申請の義務化と同様に、所有者不明土地の発生を予防するため、住所等の変更登記の申請が義務化されました。所有権の登記名義人に対し、住所等の変更日から2年以内にその変更登記の申請をすることが義務付けられます。
 なお、正当な理由がなく申請しなかった場合は、5万円以下の過料が科されることがあります。


DV被害者等の保護のための登記事項証明書等の記載事項の特例(令和6年4月1日施行)
 DV防止法、ストーカー規制法、児童虐待防止法上の被害者等を対象に、対象者が載っている記載事項証明書等を登記官が発行する際には、現住所に代わる事項を記載する制度が設けられました(本人からの申出が必要です)。
 現住所に代わる事項として、委任を受けた弁護士等の事務所や支援団体等の住所、法務局の住所などが想定されています。



 その他詳細については、以下をご確認ください。

お問い合せ:企画財務課企画調整係 電話0242-62-2112
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