○猪苗代町外部公益通報の処理に関する要綱
令和八年三月二十七日
訓令第三号
(目的)
第一条 この要綱は、公益通報者保護法(平成十六年法律第百二十二号。以下「法」という。)の趣旨に鑑み、本町において外部公益通報を適切に処理するために必要な事項を定めることにより、通報者の保護を図るとともに、事業者の法令遵守を推進し、もって町民の生活の安定及び社会経済の健全な発展に資することを目的とする。
一 外部の労働者等 通報対象事実又はその他法令違反等の事実に関係する事業者に雇用されている労働者又は通報の日前一年以内に当該労働者であった者、当該事業者を派遣先とする派遣労働者又は通報の日前一年以内に当該派遣労働者であった者、当該事業者の取引先の労働者又は通報の日前一年以内に当該労働者であった者、当該事業者の役員その他当該事業者の法令遵守を確保する上で必要と認められる者をいう。
二 外部公益通報 外部の労働者等が、事業者において通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合若しくは通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信じるに足りる相当の理由がある場合に、その旨を本町に通報することをいう。ただし、猪苗代町職員等の内部通報等に関する要綱(令和四年訓令第十号)第五条に規定する通報等を除く。
三 通報対象事実 事業者における法第二条第三項に規定する通報対象事実又は事業者における本町の条例、規則その他規程に違反する行為に関する事実若しくは事業者の法令遵守の確保及び適切な法執行に資する事実をいう。
四 通報 前号に定める通報対象事実を知らせることをいう。
五 相談 通報に先立ち、又はこれに関連して必要な助言を受けることをいう。
六 受付 本町になされた通報及び相談(以下「通報等」という。)若しくは通報等への対応についての意見又は苦情(以下「意見等」という。)を受けることをいう。
七 受理 本町になされた通報について、調査又は法令等に基づく措置その他適当な措置(以下「措置」という。)を行う必要性があるものとして受け付けることをいう。
八 所管課 通報対象事実に係る事務を所管する課等(通報対象事実の有無が不明な段階においては、通報の内容に関係する事務を所管する課等)をいう。
(組織体制)
第三条 通報等への対応に関する事務を総括するため、総括通報等責任者を置き、副町長をもって充てる。
2 総括通報等責任者は、次に掲げる事務を総括するものとする。
一 外部公益通報制度に関する規程の整備
二 法の趣旨を踏まえた研修の実施
三 通報に関する調査の進捗等の管理
四 外部公益通報制度の周知
五 その他外部公益通報への適切な対応の確保に関する事務
3 総括通報等責任者は、前項各号に規定する事務を通報等管理者に行わせるものとし、通報等管理者は、総務課長をもって充てる。
(通報等責任者及び通報等担当者の事務等)
第四条 通報等責任者は、所管課において、通報に関する調査の進捗等の管理その他通報等への適切な対応の確保に関する事務を掌理するものとし、通報等責任者は、所管課の長をもって充てる。
2 通報等責任者は、所管課の職員の中から通報等担当者を指定する。
3 通報等担当者は、通報等責任者を補佐し、所管課における通報等の管理、本町に通報をした者及び外部公益通報に関する相談者(以下「通報者等」という。)との連絡その他の通報等への対応に関する事務を担当する。
(通報・相談窓口)
第五条 通報等及び意見等は、総務課に置く通報・相談窓口(以下「通報・相談窓口」という。)において受け付けるものとする。
2 通報・相談窓口は、次に掲げる事務を取り扱う。
一 受付に関すること。
二 通報者等との連絡調整に関すること。
三 所管課との連絡調整に関すること。
3 通報・相談窓口を経由せず、所管課に直接通報等があった場合、当該所管課は、当該通報を通報・相談窓口に取り次ぎ、通報・相談窓口は、当該通報等を次条に定める通報等と同様に受け付けるものとする。
(通報等の受付)
第六条 通報・相談窓口は、通報等があった時は、法及び公益通報者保護法を踏まえた地方公共団体の通報対応に関するガイドライン(外部の労働者等からの通報)(消費者庁。以下「ガイドライン」という。)の趣旨を踏まえ、誠実かつ公正に通報等に対応し、正当な理由なく通報等の受付を拒んではならない。
2 通報・相談窓口は、通報等を受け付けたときは、秘密保持及び個人情報の保護に留意しつつ、通報等への対応に必要な事項を通報者等に確認し、外部公益通報受付票(様式第一号。以下「受付票」という。)を作成するものとする。ただし、通報者等の同意が得られない場合その他確認に支障がある場合は、この限りでない。
3 前項の規定により受付票を作成した通報・相談窓口は、その写しを通報等管理者に提出するものとする。
4 通報・相談窓口は、通報等の受付に際して、次に掲げる事項(外部公益通報に関する相談に係る受付の場合は、第三号に掲げる事項を除く。)を通報者等に説明するものとする。
一 通報等に関する秘密が保持されること。
二 通報者等の個人情報が保護されること。
三 受付後の手続の流れに関すること。
5 通報・相談窓口又は所管課は、前各項において、書面、電子メールその他の通報者等が通報等の到着を確認できない方法によって通報等がなされた場合には、通報等の到着を確認次第、通報等を受領した旨を通報者等に遅滞なく通知するように努める。
(通報等への対応)
第七条 通報・相談窓口は、通報等を受け付けたときは、その内容により次の各号のいずれかの措置をとるとともに、その旨を通報等管理者に報告するものとする。
一 適切な所管課に通報を引き継ぐこと。
二 本町以外の行政機関が処分又は勧告等をする権限を有すると認める場合において、当該権限を有する他の行政機関を通報者等に教示すること。
一 本町以外の行政機関が処分又は勧告等をする権限を有すると認める場合において、通報者等に対し、当該通報における事実に係る処分又は勧告等をする権限を有する行政機関を教示し、その旨を通報等管理者に報告するものとする。
二 次に掲げる場合は、外部公益通報として受理せず、その旨及びその理由を通報等管理者に報告するものとする。
ア 法令に違反していないことが明らかである場合
イ 処分又は勧告等をする権限を有する行政機関が存在しない場合
ウ 通報者等が外部の労働者等でない場合
エ 不正の利益を得る目的、他人に危害を与える目的その他の不正の目的であることが明らかである場合
オ 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信じるに足りる相当の理由が認められない場合
カ 著しく不分明である場合
3 所管課は、通報を受理するときは、当該通報への対応手続の終了までに必要と見込まれる期間を設定するよう努めるものとする。
(受理後の教示)
第十条 通報を受理した後において、所管課ではなく他の行政機関が処分又は勧告等をする権限を有することが明らかになった場合は、当該所管課は、当該権限を有する他の行政機関を通報者に遅滞なく教示し、その旨を通報等管理者に報告するものとする。
2 所管課は、前項に規定する場合において、通報者等からの通報等に、個人の生命、身体、財産その他の利益に重大な影響を及ぼす可能性のある内容が含まれている場合には、通報等に関する秘密保持に留意しつつ、個人情報の保護に関する法令等に従い、他の行政機関に通報等の内容について情報提供をすることができるものとする。
(調査の実施)
第十一条 所管課は、法及びガイドラインの趣旨並びに関係する法令等の規定を踏まえ、次の各号のいずれかに該当する場合には、正当な理由がある場合を除き、通報等に関して調査を実施する。
一 通報者等が、次に掲げる要件のいずれかを満たして通報等する場合
ア 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由があること。
イ 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料し、かつ次に掲げる事項を記載した書面を提出すること。
(ア) 通報者等の氏名又は名称及び住所又は居所
(イ) 通報対象事実の内容
(ウ) 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する理由
(エ) 通報対象事実について法令に基づく措置その他適切な措置がとられるべきと思料する理由
二 通報者等が前号アの要件を満たしているかどうか直ちに明らかではない場合においても、個人の生命、身体、財産その他の利益に重大な影響を及ぼす可能性が認められる場合
2 通報を受理した所管課は、当該通報に関する秘密を保持するとともに、個人情報を保護するため、通報者等が調査等の対象となる事業者及びその関係者に特定されないよう十分に留意しつつ、速やかに必要かつ相当と認められる方法で調査を行うこととする。
3 通報等管理者及び通報等責任者は、調査の方法の適正性を確保するとともに、調査の適切な進捗を図るため、調査について適宜確認を行う等の方法により、通報事案を適切に管理するものとする。
4 所管課は、適切な法令の執行の確保並びに利害関係人の営業秘密、信用、名誉及びプライバシーに留意の上、必要に応じて通報者等に調査の進捗状況を通知するものとする。
5 所管課は、調査の結果について取りまとめ、その内容について通報等管理者に報告し、通報者等に遅滞なく通知するものとする。
6 前項の報告を受けた通報等管理者は、その内容を総括通報等責任者へ報告するものとする。
(調査結果に基づく措置)
第十二条 所管課は、調査の結果、通報対象事実があると認めるときは、速やかに法令に基づく措置その他適切な措置をとらなければならない。
2 所管課は、前項の措置をとった場合には、その内容について通報等管理者に報告するものとする。
3 前項の報告を受けた通報等管理者は、その内容を総括通報等責任者へ報告するものとする。
4 所管課は、適切な法令の執行の確保並びに利害関係人の営業秘密、信用、名誉及びプライバシーの保護に支障がない範囲において、措置の内容を通報者等に対し遅滞なく通知するものとする。
(処理状況の記録)
第十三条 所管課は、通報等の対応に係る処理状況について外部公益通報処理票(様式第三号。以下「処理票」という。)に記録し、当該通報等の処理が完結した時点でその写しを通報等管理者に提出するものとする。
(秘密保持及び個人情報保護)
第十四条 通報等への対応に関与した職員(通報等への対応に付随する職務等を通じて、通報等に関する秘密を知り得た者を含む。)は、通報等に関する秘密保持及び個人情報保護の徹底を図るため、通報等への対応の各段階(通報等の受付、教示、調査、措置及び通報者等への結果の通知の各段階をいう。以下同じ。)及び通報者等への対応終了後において、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
一 情報を共有する範囲及び共有する情報の範囲を必要最小限に限定すること。
二 通報者等を特定させる事項については、調査等の対象となる事業者及びその関係者に開示しないこと(通報対応を適切に行う上で真に必要な最小限の情報を、次号に規定する同意を取得して開示する場合を除く。)。
三 通報者等を特定させる事項を、情報共有が許される範囲外に開示する場合には、通報者等の書面、電子メール等による明示の同意を取得すること。
四 前号に規定する同意を取得する際には、開示する目的及び情報の範囲並びに当該情報を開示することによって生じ得る不利益について、通報者等に明確に説明すること。
五 通報者等の本人から情報流出によって通報者等が特定されることを防ぐため、通報者等に情報管理の重要性について十分に理解させること。
(利益相反関係の排除)
第十五条 職員は、次の各号のいずれかに該当する場合、通報等への対応に関与してはならない。
一 法令違反行為等の発覚又は調査の結果により実質的に不利益を受ける者
二 通報者等又は被通報者と親族関係にある者
三 通報等に係る事案に関する公正な調査又は措置の検討又は実施を阻害し得る者
2 通報等担当者は、通報等に係る事案の調査、措置の検討、措置の実施その他の通報等への対応の業務に着手する時点で、前項各号のいずれにも該当しないことを確認し、そのいずれかに該当する場合、通報等責任者に報告する。
4 通報等管理者及び通報等責任者は、通報等への対応の各段階において、通報等への対応に関与する者が当該通報に利益相反関係を有していないかを確認する。
(通報者等の保護)
第十六条 所管課は、受け付けた通報等についての対応が終了した後においても、通報者等からの相談及び意見等に適切に対応するとともに、通報者等が通報等をしたことを理由として、役務提供先から解雇その他不利益な取扱いを受けたと認める場合には、消費者庁の相談窓口を紹介するなど、通報者等の保護に係る必要なフォローアップを行うよう努めるものとする。
2 所管課は、通報等への対応が終了するまでの間、必要に応じて、通報者等が不利益な取扱いを受けていないか確認するものとする。
(意見等への対応)
第十七条 通報・相談窓口又は所管課は、本町における通報等への対応に関して通報者等から意見等の申出を受けたときは、迅速かつ適切に対応するよう努めるものとする。
2 前項の申出の内容が、通報等に関する秘密及び個人情報の漏えい、通報に関する調査及び措置の遅滞、不適切な調査の実施その他本町の不適切な対応に関するものである場合には、通報・相談窓口又は所管課は、記録を作成し、通報等管理者に提出するものとする。
3 前項の提出を受けた通報等管理者は、速やかに通報・相談窓口又は所管課における対応状況を確認し、必要な是正措置等をとった上で、その結果を申出者に通知するとともに、その内容について総括通報等責任者に報告するものとする。
(運用状況の公表)
第十八条 総括通報等責任者は、外部公益通報の件数について毎年度公表するものとする。
(協力等)
第十九条 総括通報等責任者は、外部公益通報について他の行政機関その他公の機関から調査等の協力を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、必要な協力を行うものとする。
2 総括通報等責任者は、通報対象事実又はその他の法令等に違反する事実に関し、処分又は勧告等をする権限を有する行政機関が本町の他にもある場合においては、当該行政機関と連携して調査を行い、措置をとる等、相互に緊密に連絡し協力するものとする。
(事業者及び労働者等への周知)
第二十条 総括通報等責任者は、町内の事業者及び労働者等に対する広報の実施その他適切な方法により、法、公益通報者保護法第十一条第一項及び第二項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(令和三年内閣府告示第百十八号)及び公益通報者保護法に基づく指針(令和三年内閣府告示第百十八号)の解説(消費者庁)の内容又は本町における通報・相談窓口及び通報対応の仕組みについて、周知するよう努めるものとする。
(委任)
第二十一条 この要綱に定めるもののほか、外部公益通報の処理に関し必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行する。


