堅雪の朝
2月6日(水)午前11時の天気は曇り、気温は0度。今日も比較的暖かな日になりました。
そして、今朝は「堅雪」でした。雪国の人ならみんな知っていますが、「堅雪」とは、気温が上がり、雪が溶け始めるとその溶けたものが夜間の冷え込みで再び凍り表面の数センチがガチガチに凍り、人も歩けるようになるといった物です。
宮沢賢治の「雪渡り」では、「堅雪」を題材に次のような文章が綴られています。・・・・とても素敵な情景が目に浮かびます。
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雪がすっかり凍って大理石よりも堅くなり、空も冷たい滑らかな青い石の板で出来ているらしいのです。
「堅雪かんこ、しみ雪しんこ。」
お日様がまっ白に燃えて百合の匂いを撒きちらし又雪をぎらぎら照らしました。
木なんかみんなザラメを掛かけたように霜でぴかぴかしています。
「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」
四郎とかん子とは小さな雪沓をはいてキックキックキック、野原に出ました。
こんな面白い日が、またとあるでしょうか。いつもは歩けない黍の畑の中でも、すすきで一杯だった野原の上でも、すきな方へどこ迄でも行けるのです。平らなことはまるで一枚の板です。そしてそれが沢山の小さな小さな鏡のようにキラキラキラキラ光るのです。
「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」 (後略)
2019/02/06 11:17
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投稿者:翁島小学校管理者
カテゴリ:
職員室より